2017年1月6日金曜日

野犬の保護と里親探し

家の近くに新しい保護犬の譲渡センターができたというので見に行った。洋服の青山 (元サミットストア) の角から世田谷通りを隔てた向かいの商店街を入って一ブロックの左手。まだおもてに祝いの花輪が飾られていて二人の職員が清掃をしていた。中にはほぼ全個室に犬が入っていた。一頭大きなゴールデンがいて一番広い区画だったがそれでも尻尾を振ると壁にバサバサ当たっていた。あとはほぼ野犬出身らしい柴系雑種だった。本部は広島県にあり犬は皆そこから来ているそうだ。

無添加の鹿肉や骨や肺の素干しが売られていたので二袋買って帰った。鹿は農業・林業に与える害が小さくないが、駆除しても猪ほど需要がないのでその場に埋められたり置き捨てられたりすることが多く、駆除にあたるハンターのモチベーションも低いというので、できるだけ鹿の肉・皮・骨などを使ったおやつを買うようにしている。

しかし、もしも新たに一頭飼うのであればちゃんとした日本犬が飼いたい。それは狂犬病防疫のためとはいえ主のない犬が殺されるのはかわいそうだ。でも牛や豚はかわいそうでないのか?彼らだって食肉検査場で自分の前を行く仲間が打ち倒されるのを見たり悲鳴を聞いたりしなくても (豚はともかく牛にはたいていそれくらいの配慮がなされている) 、血の臭いを嗅いだりすれば怖いはずだし、いずれにしろ殺生は殺生だ。保護犬の殺処分ゼロ化のために尽力している人たちは牛や豚の肉や臓物を食べたり自分たちの犬に食べさせたりしないのか?普通の牛や豚は目が合ったからとて家に連れて帰る訳にはいかない。しかし畜肉を食ったり食わせたりをやめればたぶん、家で飼える犬猫の常識的な数以上の牛豚が怖い思いをしなくて済む。なぜ犬や猫だけ特別扱いするの?

2017年1月3日火曜日

ブラジルの中の中東

第一次大戦中からオスマントルコ領シリア (今のシリア・ヨルダン・レバノン・パレスチナやイラクの一部を合わせた大シリアまたは歴史的シリアのことで、今のシリアアラブ共和国の意味ではない) の住民の中からは戦乱を避けて南米に移住する人々がいた。

彼らシリアからの移民は南米ではTrucosと呼ばれた (本当ならTurcosになるはずだが) 。彼らはタフな商売人として知られ、ブラジルではtrucoはハッタリの代名詞にもなった。彼らは中東の食べ物を色々作って売り、今やブラジルのどこの軽食堂へ行っても中東由来の食べ物が何種類か買える。そのうち下味を付け串に刺した薄切りの牛肉の堆積を電熱で炙るドネルケバブは最も目立つ。切れ目を入れたコッペパンにサラダと肉を詰め、決まって薄いオレンジジュースと一緒に供される。もっとも普通街頭で売られるジュースは果物100%で、氷片かミルク以外の水分が混ぜられることはない。ドネルケバブに付くジュースはおまけだからだろう。

奥地に入植する日本人移民にはたいてい一家族のシリア人商人が付いて行き、店を開いて彼らに当座必要な食料品を始め物品を販売した。日本人からすると最初の何年間かの儲けはほとんどシリア人に吸い取られてしまう感じだが、シリア人にしても日本人の勤勉さを信じて自分らの乏しい資本と前途を彼らに賭けてきていたのだ。日本人の入植が失敗して離散することになれば商人は元も子も失くしてしまう。実際米作可能な土地としてマラリア猖獗の低湿地帯に入植したグループが全滅したこともある。

2016年12月31日土曜日

「犬になりたくなかった犬」

Farley Mowat著 原題 The Dog Who Wouldn't Be

うんと昔の愛読書。著者はカナダの作家・ナチュラリストで「狼よ泣くな」などの著書で有名。近年シーシェパードが彼らの船舶に命名しているので聞き覚えのある人は結構いるだろう。著者はあんな連中に出資していたらしい。フランスの有名な海洋学者ジャック=イヴ・クストーも、日本の捕鯨に関するグリーンピースの荒唐無稽なプロパガンダ(鯨肉をドッグフードにしているとか)を無批判に信じ込み、著書にも書いていた。

なんとかKindle版を買いたかったがamazon.comでもKindle化されてないらしいのでamazon.co.jpでペーパーバックを554円で買った。すらすら読めない他国語の本は、特に安い装丁の紙の本では読みづらい。判らない単語があったら辞書引かなきゃならない。学校の教科書以外書き込みや下線引きなど一切しないんだけど、こういう質の悪い紙の本にならやってもいいかな。繊維のしおりも付いてないんだし。

著者は1921年に東部オンタリオ州で生まれ、大伯父の影響を受けて生物の研究を志す。八歳の時に両親と共に中西部サスカチワン州に移住 (他に手段がないのでT型フォードのシャーシを利用して手作りした今風に言うならキャンピングカーを、山のように荷物を積んだA型フォードで牽引して行った)。建設されて三十年経たない州都サスカトゥーンの外れに住み手付かずの大自然に囲まれて育った。カナダ北部の野生動物に関する著作で名声を得た。2014年没。

この本は彼らがサスカトゥーンに引っ越して間もなく飼い始めた雑種の犬と共に西部の町や平原で体験した生活と冒険の物語である。しかし今思うと話を面白くするため結構誇張や創作が入っていると見なさざるをえない。

自分の犬の話になるが、さちを初めて駒沢公園のドッグランに連れて行った時、あるウィペットが数十m先から凄い勢いで突っかかってきた。中型以上のサイトハウンドにはこうした他犬をおもちゃのように扱う犬がいるから好かない。ボルゾイとか特に。

さちはただお腹を見せて済むような正常な相手ではないと感じたのだろう、異様な行動をとった。すなわち相手に腹を向けて横倒しになると同時に、四肢を攻撃を防ぐかのように早技で繰り出しながら、それまでもそれ以後も聞いたことのない金切り声を発した。

これを見てこの本に出てくる著者の犬マットの不思議な行動を思い出した。かつて侵入した泥棒を捕まえて肉屋の肉のようにしてしまったという四頭の獰猛なハスキーが待つ裏庭に、猫を追って入り込んで囲まれた時、仰向けになって四肢を動かしサイレンのような声を発し、それがハスキー共を恐れさせて窮地を脱したという。また別の時は構わず飛びかかって来た頭のおかしい犬を四肢で空中に放り上げ、その犬は爪で滅茶苦茶引っかかれ血まみれになって退却したとか。

ン十年前にそれを読んだときにはだいたい真に受けていたのだが、しかし犬の爪なんか武器にならないじゃないか。さちが本能的にそういう行動をとったからには何らかの効果がある場合があるんだろう。しかし四頭の猛るハスキーからどうして助かったかわからないが、後の話は全くの創作ではないか?

当時のカナダではもちろん犬を繋いで飼うという風習や法律はなく、犬は市内外を自由に歩き回ってい、リードを使って散歩させる習慣すらなかったようだ (著者らは初めマットに猟の邪魔をさせないようリードを使ったが、彼が完璧に回収犬として振舞った時それを湖に投げ捨てている) 。町では上下に水平に渡した2×4インチの桟に板を縦に並べて打ち付けた板塀が裏庭の囲いとして広く使われていて、これが猫たちに安全な通路を提供していたが、マットは猫狩りや攻撃的な犬から身を守る目的で、この横桟の上を自由に歩くことをおぼえた。また梯子を登ることもおぼえ、樹に登ることさえ試みていたという。

著者は哺乳類鳥類爬虫類といろんな動物を好んで飼ったが猫だけは好きでなかったようで、友人らと竹竿を持って自転車に乗りベンガル槍騎兵隊の虎狩りと称して猫を追い回したらしい。マットが梯子登りをおぼえた後、著者らは近所で Cat Lady と呼ばれていた、屋敷内に数十匹の猫を飼い、保健所職員に数を把握されぬよう日中は 猫を屋内に閉じ込め、夜間二階の窓から屋根の上に出して運動させていた人の家の敷地に、一夜忍び込んで屋根に梯子を掛けマットに登らせて殺生三昧をさせ、その騒動の後その家の隣人から新品の22口径ライフルを黙ってプレゼントされたという。

大らかでいい時代、いい土地柄だなあ。今日本でこんなことをしたらただじゃ済まない。

2016年12月22日木曜日

ザワークラウト

ザワークラウトはキャベツを塩で漬けて発酵させた食べ物で、ドイツ語でいう「酸っぱいキャベツ」であり、フランス語ではシュークルートという。

キャベツは近年健康に良いデザイナーフーズの一種としてニンニクに次いで位置づけられていて、それを乳酸発酵させたザワークラウトは元のキャベツよりさらにビタミンなど栄養素が増している。さらに植物性乳酸菌が腸の健康状態の改善に効果があり、免疫機能向上に大いに資するとされている。癌やハイリスクな癌治療がいやなら毎日食べるべし。

市販の瓶詰製品は加熱処理されているので一部のビタミンは壊れ乳酸菌は死滅しているが、それでも腸には良い効果がある。でもキャベツを買って自分で漬ければずっと安く体にいいものが作れる。安いときに作りだめすればもっと!

私がザワークラウトを作り始めたのは免疫のこともあるし、馬鈴薯・玉ねぎ・にんにくに次いで日持ちのする常備野菜に加えたかったから。これまでに十回以上漬けた。ただしほとんど料理に使ったりせず、小鉢にとってそのまま食べている。

作り方は簡単で、キャベツを好みの粗さに刻み、重量比2%ほどの塩を加えて揉んで水気を出させ、出た汁と共に漬け容器に入れて重しをかけるだけ。ポイントは漬ける葉を洗わないこと、刻みキャベツがすっかり汁に覆われ空気から遮断された状態にたもつこと。好みでキャラウェイシード・ローリエ(ベイリーフ)・ジュニパーベリー・唐辛子・黒胡椒などを加える。これらのスパイスは風味を加えるだけでなく、好ましくない菌の繁殖を抑える役割も果たすので使ったほうがいい。

用具と材料

ジップロックのプラスティックバッグだけでも作れるが、ある程度の量を継続して作る場合必要なものは以下の通り。

素焼きでない陶器や琺瑯引きの鉄容器または食品グレードのプラスティックなどの漬け容器
バネ仕掛けの漬け容器でない場合は何らかの重石とその下に置いてキャベツを押さえつけ空気との接触を防ぐ皿か落し蓋
キャベツを刻むための広いまな板と包丁、またはスライサー
塩揉みのための大きいボウル
塩揉みや空気抜きのための麺棒かすりこぎ
冷蔵保存用のガラス容器

欧米にはザワークラウトなど用に嫌気的環境を保ち、ガスは逃して雑菌の侵入を防ぐよう工夫された専用の容器がある (最下部リンク先参照) 。室温の変化を内容に伝えにくい点で厚手の陶器が理想的だが、まあ一回目はジップロックやあり合わせの容器で作り、上手くいって味が気に入ればそれ用の容器を買えばいい。私は野田琺瑯というメーカーの寸胴型の琺瑯タンク3リットルと4.5リットルのものを使い、重石はトンボというブランドのコンクリートをポリプロピレンで包んだ重石を使っている。重石はキャベツの重量の倍ぐらいあった方がいい。それより軽くてもマメに体重を掛けて押し込むなどして空気/ガス抜きができればいいが、室温で保存中頻繁に蓋を開けているとカビが生えやすい。

ステンレスの容器や落し蓋が使えるかどうか知らない。ステンレスの品位にもよるだろうが、避けた方がいいのではないか。

普通のキャベツ以外の野菜として、紫キャベツや人参やセロリや玉ねぎなどを加える人もある。その場合はその分の重量も塩の計算に加えること。私は二回ほどかなりの分量の玉ねぎやにんにくを加えて漬けたが、今はキャベツと数種のスパイスだけの基本に戻っている。

工程

下準備
キャベツの、汚れや虫喰いなどで材料として好ましくない外側の葉を何枚か剝ぎ、下から茎が突き出ていればカットして残りの重量を計る。

剥いだ葉の比較的きれいなものは洗ってとっておく。

キャベツの重量の2%の塩を計っておく。私は最初の二回以外いつも1%で漬けて失敗したことがないが、キッチンの微生物的環境にも影響を受けるので最初は2%〜2.4%で。作り方を解説したサイトで塩を減らそうとしないよう警告しているところは多い。一方で塩を使わぬレシピを紹介するサイトもある。そういうレシピではとても細かくキャベツをスライスしたり機械でおろしたりし、消毒も念入りに行う。粗塩など水気を含んだ塩は水分を見越して多めに使うことを忘れずに。スーパーで売っている岩塩を使う場合、粒径1mmほどならわざわざ挽く必要はない。

スパイスも計っておく。キャラウェイシードはキャベツの重量の0.5%程度、ローリエはキャベツ1kgあたり1~2枚、他のスパイスを入れるならジュニパーベリーや黒胡椒はキャベツ1kgあたり2~3粒、鷹の爪は一個。白ワインや砂糖を加えるレシピもある(酸味が増すと思う)。

手をよく洗うのは当然として、心配ならまな板や包丁や麺棒、非プラスティックの容器は熱湯で消毒し、プラ容器やスライサーはアルコールで消毒してから温湯ですすぐ。琺瑯引きの容器は水を入れてそのまま火にかけられるから便利だ。

刻みと塩揉み
キャベツを縦に四つ割にして芯を除去し、好みの粗さに刻む。細かければ水気が出るのが早く塩揉みが楽で初期の発酵の進行も多少速い。太い葉脈の部分は細めに刻む。私はある程度の歯応えが残るのが好きなのでスライサーは使わず包丁でおよそ5mm幅に刻む。

ボウルやジップロックの容量が生葉を一度に全部塩揉みするに足らない時は何回かに分けてやるが、塩やキャラウェイシードは回数分に分けておくといい。

刻んだ葉に分量の塩とキャラウェイシードを振り、力を入れて揉みながら塩が全体に行き渡るようにする。塩とキャラウェイシードを一緒に加えるのは、そうした方が塩が満遍なく混ざったかどうか分かりやすいため。また他のスパイスは麺棒も使った塩揉み作業で砕けやすいから。

空気を追い出す
夏の水気の多いキャベツだと1%の塩でも3~4時間で葉がすっかり浸るほどの汁が出るが、冬で刻みが粗いと12時間もかかることがある。心配なら同じ%の塩水を作って注いでもいいし、二回目以降なら前回の汁を足すこともできる。

しかし乳酸菌のスターターとしては葉の表面に付いているものだけで充分であり、酸と多量の乳酸菌を含む前回の汁を最初に足すことは自然な菌叢の消長・交代の妨げになり良し悪しはともかく風味に変化をもたらすことになる。植物性乳酸菌をうたうある種のヨーグルトをスターターとして使う人もいる。

汁が上がってきたら他のスパイスを加えて漬け容器に移す。あれば麺棒などで力を入れてさらにこき混ぜ、空気を追い出す。最初にとっておいた刻んでない上葉を上に被せ、その上から皿など被せてさらに重石をする。

これらすべては葉が塩を含む汁にひたされて空気から隔離され、乳酸菌の繁殖に適した嫌気的環境を作り雑菌の繁殖を抑えるためである。また葉の断片が液面に浮いているとカビなど生えやすい。容器の内径にぴったりのサイズの重石か皿があればとりたてて上葉を使う必要はない。しかし皿の下に空気がたまらないように気をつける。

ジップロックを使うときは袋の大部分を大きい容器かシンクの水に沈めるようにして空気を追い出し、封をする。できればボウルで揉んでかさを減らしてからバッグに入れる。

最初は葉の間に含まれていた空気が、葉が柔らかくなり汁にひたされるにつれ気泡となって所々にたまるので、麺棒で突くなり充分な重石をかけるなりして追い出す。

やがて酵母菌と一部の乳酸菌により炭酸ガスが生成され、これも気泡となって葉の間にたまる。まだ多少の空気も含んでいるだろうからできるだけ追い出す。夏なら二日、冬でも一週間か十日で菌種交代により炭酸ガスも出なくなる。

室温に置いている間に、液面や浮いたキャベツ片に白いカビが生じることがある。瓶に詰めて冷蔵する前に取り除く。

重石のせいで蓋がちゃんとしまらないときは蓋の上からタオルなどをかけて紐か大きい輪ゴムをかけ、虫を防ぐ。この場合汁が出てキャベツのかさが減るに従い重石が沈み汁が容器から溢れるおそれがあるので、下にトレーを敷くか適宜別容器に汲み出す。


保存
こうして室温に置くと夏なら数日、冬なら十日から二週間ほどで食べられるようになる。葉の緑色が褪せて全体に黄色味を帯びてくる。時々味見して好みの酸度や風味になったら密栓できる広口ガラス瓶に移し、冷蔵庫で保存する。

最初に4~5cmお玉などで汁を入れてからキャベツを入れ、高さ数cm毎に麺棒などでよく詰め込んで混入した空気を抜く。瓶の構造や強度にもよるが、そうしないと下の方に残った気泡を追い出せない。できるだけ口の近くまで一杯に詰めてなおキャベツが全て汁に覆われるように注意する。


庫内なら最低二週間は保存できる。いや、個人的経験では、ちゃんと発酵させてしっかり詰めてあればもっとずっと長期間保存できる。温度設定にもよるが、冷蔵庫の中でも少しずつ発酵が進み酸味が増す。もし好みであるとか旅行などの都合で発酵が十分進まないうちに冷蔵庫にしまうときには炭酸ガスの圧力がたまらないように注意して栓をすること。

余った汁も冷蔵庫で保存する。汁はクラウトジュースと呼ばれ、欧米では紙容器などで売られ、つまり買ってまで飲む人たちがいる。余った汁は料理に使うといい。剥いたにんにく片を汁に漬けておくと芽が出たりするのを防ぐとともに刺激臭が少なくなる。

瓶から出すときに小さいトングなどで絞るといい。必要なら瓶に汁を継ぎ足す。食べる前に塩分を減らしたかったら固く絞ったり、さらに水で軽くゆすいで絞ったりする。しかし腎臓病でもなければそんなことをするより他の食品や外食で摂る塩分を減らした方がいい。

リンク集

デザイナーフーズ関連
がん予防に有効な食物ピラミッドと糖質制限!実際どんな食事法なのか
デザイナーフーズ&ガン予防の15か条
ザワークラウトの解説やレシピ
Wikipedia日本語版
用具 (英語サイトの一部だが、全体がザワークラウト作りを扱っている

2016年11月19日土曜日

"USian"

アメリカ合衆国 (以下米国) の住人ないし国民、または米国風・米国産という意味で使われる "American"の代替語。発音はユーエシエンとかユージエンとか。

5年あまり前にあるIRC (Internet Relay Chat:もうだいぶ廃れたオンラインテキストチャットの古い方式) ネットワークのチャンネルで知った。最初ネットスラングと聞いたがWiktionaryによれば紙の本でも用例があるらしい。

英語を使う人々の中で、米国のものを指すのにAmericanという言葉を使うことに抵抗を感ずる人が2000年代から使い出したらしい。というのも米国はアメリカ大陸全体の1/6を占めるに過ぎないのに大陸の名 (だけ) を自ら名乗るのは不都合と言えるからだ。

日本は米軍に占領され独立後の関係も深いので、ほとんどの人は彼の国をアメリカとしか呼ばない。しかし当の大陸、とくに南米の人やスペイン・ポルトガルなど南米と歴史的関係の浅からぬ国々ではそんな呼び方はしないと思う。私は話し言葉でも書き言葉でもことさら「アメリカ」呼ばわりは避けて日本語では米国とか合衆国とか呼んでいる。

米国人にはその言葉遣いは不快なようだ。でも自分達だけを指してアメリカンと呼べというのはやっぱり無理だよ。

USian is distracting enough.
What's so bad about 'USian'?

2016年10月27日木曜日

犬用パズル

スウェーデンのNina Ottossonのパズル、Dog Fighter と Dog Worker をamazon.comから買った。Fighterは難易度レベル2、Workerは3で、後者は amazon.comで扱うN.O.の単品パズルでは最も難しいとされている。

Dog Fighter
Dog Worker


どちらも溝の一端だけがフランジ付きブロックを抜き出せるよう広くなっていて、そこまでブロックをスライドさせないとブロックが取れず、中の餌にもありつけない。ブロックは配置後に上の穴から餌が入れられるよう、またもとは木製だったが簡単に砕けないよう特殊な樹脂製に改良されている。このブロックは現在のところamazon.com では扱っておらず、従って壊されないよう監視し、犬が力づくでブロックを抜き取りにかかったらすぐ制止する必要がある (nina-ottosson.com から買えるが安くない) 。

Workerでは中央に軽く回転する円盤があってその切り欠き部を溝に合わせないとブロックが取れない。簡単に円盤と切り欠きの役割が理解できるとは思えないが、犬がブロックを鼻で押したりしてブロックが回転するとそれが円盤に伝わるし、無意識に足で円盤を掻いて回したりもするので、簡単に諦めなければ遅かれ取れるようになる。うちの犬は買って十回以内のチャレンジで十分以内に六ヶ所全部取れるようになってしまった。他に四つの単純な穴にぴったり入る木製ブロックも四個あって、これは咥えてまっすぐ引き上げないと抜けない。

Fighterの方にもフランジ付きブロックの抜き取りを妨げるよう短い棒が二本付いており、これを溝の広い方の端に入れると掻き出すのも咥え出すのも難しい。同様にそこに差し込める木製ブロックも二個付いていて難易度を上げられる。

日本のポンポリースも同様なパズルを売っていて、中にはそれなりに難易度の高いものもあるが、スライド式ブロックは紙を積層圧搾して固めたもので壊されやすい。また色を塗ってあるのも衛生上好ましくない。N.O.の一見木製のパズルも本体は集成材だ。

日本ではこうしたパズルやコングのような餌を仕込めるおもちゃを「知育玩具」と称して売っているが、多分そんな名称で売っているのは日本だけだ。正確に言うなら「注意力拘束玩具」だろう。

隠す餌にはドライフードを使っていたが、脂っ気が多いし粉も出がちなので好ましくない。集成材に臭いが染み付く。こないだゴキブリの幼虫が入っていた。鹿肉五膳・馬肉五膳のシリーズはブロックをセットしたあと穴から入れられるし、脂っ気も粉気も少ないので最近はそれを使っている。バランス上からはドライフードが好ましいが。なお、うちの犬のWorkerのスライドブロック6個解除の最新記録は3分20秒程度。

付記: その後2分を割るようになったので使うのはやめた。

2016年10月19日水曜日

犬運搬車

さちを自転車の籠に載せた始めは、一歳未満の頃に散歩から帰宅した時なにか手を空ける必要があってどこにも行かないようにさちを抱き上げ、玄関前に停めてあった母の自転車の後部の大きい籠に載せた時だった。座ってじっとしていたので、案外これで遠くまで連れて行けると思いついた。

そのころの私の自転車は世田谷通り北側のユニークな看板で知られたあの店の二代目に頼んだもので普通のママチャリフレームにプラスティックの大きめの前籠が付いていた。しかし前輪にハブダイナモ、後輪に七速遊星変速ギアで回転抵抗が大きく、坂道を漕がずに降りるときどんな整備不良のママチャリにも追い越されるほどだった。おまけに前後泥除けはステンレス製だったし、サークル錠は鉄板を丸めたやつでなく無垢鉄棒だった。これで退屈な帰り道は自転車に牽かせて楽して帰ろうとする犬を引っ張って用賀七条の坂を登るのは結構骨だったので軽い自転車を新調することにした。

初代さち運搬車、後方は小吉君
またしても乗車帰宅


オアシス動物病院のすぐ近くのサイクリングショップ ツバサに行って「10kgの荷物を前籠に積んで川っ縁の石の多い小道を走れるなるべく軽い自転車が欲しい、泥除けは必須で変速ギアは7速で足りる、予算は6万以上10万以内、もっと出せるけど自転車みたいにあっさり盗まれるものにそんなにカネをかけたくないから」と言ったら自転車旅行用のランドナーというタイプのフレームセットにストレートに近いハンドルをつけたものになった。

店に在庫していた深谷産業のDavos Touring 603というモデルで、もとは国産だったが一〜二年前に中国生産になったばかり。店主はこちらの体形を一瞥しただけでフレームもクランクも最適のサイズを選んだと後でわかった。クランクは普通に店においている中で最長のサイズだった。見積りは14万を超えたが、フレームに取り付けるボトルケージと空気入れは要らないと言って11万台におさめた。

新調まもないバイクとさち、野川公園で


その後Topeakのボトルケージを付け、Brooksの革サドルに変えペダルも数回交換しハンドルを二回交換し、もう一回交換する予定。備品もサドルバッグを大小三個、うち一個は多摩川の兵庫島でさちを追いかけまわしている間に中味の工具類ごと盗まれた。

これで野川沿いに調布市の野川公園や小金井市内まで五〜六回、多摩川沿いには関戸橋までさちを連れて行った。本当はスリングやキャリーバッグに入れて小田急線で丹沢に行ったりしたかったが、そういう袋に入ることは猛烈に嫌がるので無理だった。

キャネルの飼い主さんが陸橋付近で撮ってくれた写真